あるテレビ番組にて。
脳はゴール間近になると安心して手を抜いてしまう性質があるらしい。(おおざっぱに言え
ばだろうけど。)
それによって、実際に必要な状況にも関わらず、ゴール手前でパフォーマンスが低下して
しまう弊害があるようだ。
それを回避するために大脳生理学者が水泳の北島康介選手にアドバイスした方法がある。
本来のゴールをゴールとせず、ゴール後の動作(北島選手の場合、電光掲示板を見る。)
終了をもってゴールとする事を習慣づけたのだ。
北島選手の活躍は知るとおりである。
同番組の出演者である、ビートたけしのコメントも大変参考になった。
幼少の頃、薪を足で折ろうとしたがなかなか折れない。
しかし、祖父に薪を折るのではなく地面に足を叩き付ける要領で蹴ると良いというアドバイ
スをもらうと、いとも簡単に薪が折れたらしい。
これも脳の機能をコントロールした結果だろう。
これはクライミングにも応用出来るのではないだろうか。
クライミングにもゴール(終了点)という概念がある。
その性質上、北島選手の話を応用して、終了点の先にゴールを仮定すれば、きっと良い
結果に繋がるのではないだろうか。
例えばルートなら、終了点クリップ後にさらにルートが続く事をイメージ。
ボルダーなら、マントルを返した後、あるいは定義された終了点の先に続く数手をイメージ。
ジムボルダーなら、クライムダウンも含めると良いだろう。
神経系は体の動きに思いの他、大きな影響を及ぼす。
良い影響を及ぼすのも悪い影響を及ぼすのも、メンタル面をどのように理解して課題に取
り組むかだろう。
*今日の肝
・脳は目的の到達点の間近で手を抜く命令を出してしまう。
仮想ゴールの設定。
目的の到達点より先に仮想到達点を設定する。(例えばワンムーブでもその後に簡単な
ムーブを出す。)
そうする事で脳が望まない命令を出さないようにする。
・メンタル面が登りに与える影響を正しく理解して良い成果を得よう。
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