名寄見晴岩。
師であるOさんがギアを貸してくれたので、この日はクラックのみを楽しんだ。
「ケムール人 9」、プロテクションはナチュプロでとるけど、ホールドもたくさんあり、フェイス
ルートに近い。
ただ、終了点間近は苔だらけで、ガクガクして取れそうな岩も。
メンタル的には充分に厳しいものだった。。
終了点からは白樺の木を支点に懸垂下降。
高さのあるルートのため、ピッチを切らなければ取り付きまで下りられない。
さながらマルチピッチのようで、自分自身の各作業(懸垂下降、ビレイ点作り等)の遅さを
痛感。
まずは簡単なマルチピッチのルートで各作業の場数を踏みたい。
その後は無名のチムニー。
クライマーの姿が奥に消えるほど深いクラックだけど、奥や側壁にプロテクションを取れる
クラックがある。
上部は狭くなり、背中と足で壁を摺り上がる。
スタンスになる出っ張りがあるけど、バックアンドフットでおもしろい。
チムニーを抜ける時、少しハング。
緊張するけど、ホールドが良いので前出のケムールさんより易しく感じる。
今回のクラッククライミング、変化に富んだルート内容で様々な判断を要求された。
いわゆるアルパイン系では日常的なルートファインディングの要素もあり、普段、整備され
たエリアで登っている僕には新たな感覚だった。
クラックルートとしては易しく、ジャミングなどを駆使して登った訳ではないけど、自分なり
に厳しい内容で、すばらしいクライミングを楽しめた。
最近、自分がしたいクライミングの方向性が定まって来た気がする。
いわゆる、トラッドなスタイルだ。
登っていて怖さを感じた時は、再びこんなクライミングを楽しめるのか気持ちが揺らぐ時も
ある。
正直、いつ怖気づくか分からない。
でも今は、トラッドなクライミングを楽しめるクライマーになりたいと思っている。