最近、登る際にリズムを意識している。
リズムと言ってもあくまでイメージであって、厳密に一定のリズムで登るのは難しい。
では、イメージとは何か。
それはつまり、「先鋭化されたムーブを連続して繰り出す際の感覚。」と表現すれば良い
だろうか。
動きがスムーズで体幹にぶれが無い。
ホールドの保持は一定時間内で間欠的に。
そう意識しながら登り、それがスムーズに行くと、結果として一定のリズムで登っているよ
うに見える。
それはあたかもダンスのようにも見えるかも知れない。
上手なクライマーが登る様子は軽やかで大変美く、さながら宙を舞うようだ。
それはきっと、上記の体幹のぶれが少ないか、ほぼ皆無だからそう見えるのだろう。
だから、登り方がきれいだと言われる事は、クライマーにとって最大の賛辞だと思う。
クライミングのトレーニングの究極の目的である、より少ない消耗、省エネルギーで登って
いるという事になるからだ。
最近、僕自身もそのリズムを感じながら登れている時があるように思う。
特に易しめのルートで感じるのだけど、また違ったケースもあった。
先日、人口壁だけど12bのルートに取り付いた。
オブザベでムーブをイメージして、実際に登る際にもその通りの動きが出来た。
その際も、リズムを意識してムーブを繰り出す事により、初見でより高い高度まで登る事
が出来たと思う。
悪いムーブやホールドも、すかさず次へのムーブをリズム良く繰り出す事で、落ちる事無
く通過出来たのではないだろうか。
結果としてオンサイトは成らなかったものの、次の便ではRP。2撃だ。
もちろん、クライミング力が総合的に以前より強くなっているというのもあるのだろうけど、
それに加えて、これまで繰り返して来たムーブの精態形化の練習が良い形で反映された
のだと思う。
必要な時に必要なムーブがスムーズに出る。
オブザベで思い描いたムーブと実際のムーブがほぼ合致するなら、後は何度も繰り返し
練習した、先鋭化されたムーブの連続である。
澱みない流れを作るためにはルートを全体として捉えて、終了点までのムーブをイメージ
する事も大事だ。
だとすると、よほど自分にとってオーバーグレードなルートでなければ、少ない回数でRP
出来るだろうという理屈だ。
まあ、実際はムーブが複雑だったり、意外にホールドやムーブが悪かったりと理屈どおり
には行かないだろうけど、大筋では上記の考え方も出来ると思う。
*今日の肝
・リズムで登る。(間欠的なホールド保持で腕や指の消耗を軽減させる。)
ホールドの保持は一定時間以内。ムーブの繰り出しはリズム良く。丁寧にしかし早く。